ブレゲ 「クラシック 7225」 | スウォッチ グループ ジャパン株式会社|THE SWATCH GROUP (JAPAN) KK

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October 27, 2025

ブレゲ 「クラシック 7225」

ブレゲ 「クラシック 7225」
クラシック 7225
クラシック 7225

1802年にアブラアン-ルイ・ブレゲは、極めて高い精度を実現するための機構としてトゥールビヨンやフュゼ・チェーンによる脱進機を搭載した5つの時計の製作に取り組んでいました。これらの作品は、高精度という点で巨匠ブレゲが顧客に提供する最高の時計を意味していました。今年250周年を迎えたブレゲ・マニュファクチュールは、マグネティック・ピボットを用いたテンプと10Hzの高振動脱進機を装備した「クラシック 7225」を発表し、その伝統を継承します。

究極の精度は、ひとつの方法の探求からではなく、いくつもの装置の組み合わせによる成果として得られますが、アブラアン-ルイ・ブレゲは、そのことを理解していました。時計師ブレゲは、回転速度や振動数、脱進機のタイプなど、機構に関するパラメーターを変えるなどして、多くの実験を自ら行いました。これらの条件は交錯し、使用する素材や潤滑油などにも及びました。

振り返ってみると、いくつかの技術革新は時計史において決定的な転機となり、今日に至るまで受け継がれています。それは1801年にブレゲが特許を取得したトゥールビヨンや、現在の「トラディション」コレクションのモデルに見られるフュゼ・チェーンによるコンスタント・フォースもそのひとつです。

しかしながら、歩度の乱れを直ちに正して高精度を実現する高振動に関しては、現代とは違ってそれが開発対象になることはありませんでした。理由のひとつは、懐中時計の原理自体にそれが存在しないからです。懐中時計は常に同じ姿勢にあり、ムーブメントが外乱を受けることがほとんどないのです。

また、18世紀末の技術的な手法では高振動を達成するための前提条件となる信頼性の高い脱進機や十分なパワーリザーブなどがまだ整ってなく、進歩が不可能だったことも理由でした。そして2008年、ブレゲの腕時計に初の高振動モデルが姿を現しました。

高精度の探求に新たな息吹

現在では時計に不可欠な機械装置は、製造過程から完成までの過程はもとより、注油や品質管理など多くの点が完全に確立されています。装置の能力やシステムの信頼性は、パワーリザーブが数日間まで伸びたのと同じくらいの高レベルに達しました。したがって「クラシック 7225」は、アブラアン-ルイ・ブレゲによって灯された明かりを再び取り上げ、「高振動」の面から精度の頂点を極めることにしました。

ブレゲ・マニュファクチュールは、2000年代後半からこの問題に取り組んできました。2010年11月7日にマグネティック・ピボットは特許登録されました。その原理は、最もブレゲらしい精神、とりわけ大胆な発想にあります。そのアイデアは、これまで大敵とされてきた磁気をムーブメントの中心で自在に操るということに他なりません。

マグネティック・ピボットを機能させる方法

ムーブメントを司る機構の規則正しい動きを乱す恐れがあるために最近まで避けられていた磁気は、ここではその有用性が限定的に用いられています。目的は、2個の磁石の間で生じる磁場によってピボット(テンプのテン真)の安定を維持し、同時にテン真を重力の影響から開放することです。
テン真の上側と下側は、それぞれ微小な磁石に向き合い、それらが一緒になってテン真の内部に強い磁束を作り出します。磁束に微妙な不均衡が生じると、自発的にテン真の両端を常に反対側の軸で接触するように支えます。衝撃を受けた場合、復帰のための磁力が作用してテン真が自動的に中心に戻ります。

この機構のパワーは、まさに圧倒的です。通常、時計師たちはムーブメント内からわずか1マイクロテスラ(µT)の磁気さえも排除しようとしますが、磁気ピボットでは安全性を確保したうえで、あえて2つの微小マグネットを使用しています。
その結果、テンプの軸は常に安定して均一に回転し、現代の腕時計に求められるあらゆる使用環境下において、はるかに高い精度を発揮します。

実際、一般的なテンプのテン真は軸石の中で回転します。時計の縦位置の4姿勢(リュウズ位置での縦左と右、下と上)において、テン真が軸石の窪みの内側に軸の側面をこすりながら回転するため、テン真の重量によって摩擦力が増大します。しかし、水平2姿勢(水平上と水平下)でも同様に摩擦力は生じ、それが増大します。ところが、マグネティック・ピボットの場合、摩擦力はごくわずかです。というのも、テン真の両端は、軸の側面に対して常に最小限の面が軸石に向いて回転し、それがほとんど6姿勢において変わらないからです。そのため、6姿勢での平均歩度の改善をもたらすのです。

2世紀以上に及ぶ時計の研究開発において初となるこの成果は、あらゆる人から絶賛を浴びました。ブレゲは、テンプの両端にそれぞれ微小な磁石を取り入れたテン真を用いることで劇的に安定したシステムを考案しました。テン真は中心を維持し、自身で位置の修正さえ行います。ブレゲは最初にこれを10Hzの振動数を持つ「クラシック クロノメトリー 7727」に取り入れました。このモデルは、時を経ずして2014年のジュネーブ・ウォッチメイキング・グランプリ(GPHD)の最高の賞であるエギーユ・ドール(金の針賞)を授与されるという栄誉に浴しました。ホワイトゴールドやロースゴールドで提供される「クラシック クロノメトリー 7727」は、現在「クラシック」コレクションの代表作に数えられています。

レゲ クラシック 7225、現代に受け継がれる遺産

250周年を記念してブレゲ・マニュファクチュールは、1809年の懐中時計「No.1176」をベースにしたかつてないデザインを用い、高振動脱進機とともにマグネティック・ピボットに新たな解釈を加えました。新たに生まれたこの時計には、多くの点で他にはない独自の特徴があります。

技術の点では、4分間トゥールビヨンを搭載するアブラアン-ルイ・ブレゲの初の時計です。これはマスターウォッチメーカーのブレゲが完成させた3番目のトゥールビヨン時計でした。この特別な時計はまた、フュゼ・チェーンを用いて実現するコンスタント・フォース脱進機を装備しています。

歴史の点では、これはケ・ド・ロルロージュの著名な顧客たちに販売された注目すべき5つの時計シリーズに含まれるひとつです。5つのうちのひとつはエルサレムのイスラム美術博物館に所蔵され、最も有名な時計「マリー・アントワネット」の横に並べて展示されています。もうひとつの時計はイギリス国王ジョージ3世(1738-1820年)が所有していました。3番目はオスマン帝国の君主が所有し、4番目は今では個人のコレクションに収まっています。そして最後の時計は、ポーランドの著名な貴族の家系に属すポトツキ伯爵に渡り、現在はパリのブレゲ・ミュージアムに保存されています。

「クラシック 7225」はこのシリーズの最後の時計からインスピレーションを得ました。当時の時計はコンスタント・フォース機構のトゥールビヨンを搭載して高いレベルの精度性能をすでに実現していましたが、「クラシック 7225」は、マグネティック・ピボットによってこの目標に挑んでいます。その仕組みは、ブレゲゴールドで作られた41mmケースのサファイアケースバックからはっきり見ることができます。

脱進機の可動部では、ブレゲはフェナキストスコープ式のシネマスコープによるアニメーションを考案しました。10Hzの振動で動く回転部は、1秒に20コマの画像を表示し、これによって「1775」と「2025」の2つの文字滑らかに交互に表示されます。これはひとつの画像から次の画像へと滑らかに連続して変容する「モーフィング」の仕組みを用いたもので、ブレゲでは初の試みです。

「クラシック 7225」のデザインに関しては、5つのうちの最後のモデルに用いられた複雑機構とデザインコードを再現しています。すなわち、センター軸の時針と分針、6時位置に配された扇型のパワーリザーブ表示(かつては35時間、現在は60時間)、2時位置と10時位置にそれぞれ設けられた2つのスモールセコンドです。

スモールセコンドが2つ存在することには説明を要します。2つは実際に精密な時間計測のために協力するのです。1809年の「No.1176」にすでに見られたこのデザインは、アブラアン-ルイ・ブレゲがまさに発明したものです。2つを区別するのは、時間計測の仕組みです。ただし「クラシック 7225」が「No.1176」と異なるのは、「フライバック」が取り入れられている点です。これによって、計測中に瞬時にゼロリセットが可能になります。

原理は単純です。2時位置のスモールセコンドは「伝統的」な秒表示で、時計のパワーリザーブが尽きるまで秒針が回転し続けます。反対に10時位置のスモールセコンドのほうは計測に用い、8時位置のスライドボタンでゼロリセットが行えます。1820年にブレゲが発明したこの仕組みは、現代のクロノグラフの原型とされます。なぜなら、中間タイムの計測や同時進行する2つの事象の経過時間を計測が可能になるからです。

日差±1秒を保証する正確さ

過剰な複雑さを避け、使いやすく、実際に正しい時間を素早く正確かつ直感的に読み取れるという方法論は、まさにアブラアン-ルイ・ブレゲの最も純粋な考え方の中に存在しています。このことは1809年のコンスタント・フォース機構を搭載するトゥールビヨンが高精度の精密な時間計測を実現したことでも証明されました。

2025年、高振動とマグネティック・ピボットを活かした「クラシック 7225」の場合も同じです。ブレゲ・マニュファクチュールは、このモデルに日差±1秒を保証します。懐中時計にとってのトゥールビヨンのように、腕時計にはマグネティック・ピボットが精度の要を演じます。

ブレゲ250周年を記念して発表されたほとんどのモデルと同様に「クラシック 7225」もブレゲゴールドのケースと、快適な装着感をもたらす新しいデザインのラグが用いられています。文字盤やケースバンド、ラグの間は「ケ・ド・ロルロージュ」模様のギヨシェ彫りで装飾されています。時と分、スモールセコンド、計測用スモールセコンド、パワーリザーブの各表示に施されたギヨシェ彫りのフランケ模様は、30工程にも及ぶ手作業で実現されています。

ブレゲ・シール
~ブレゲの卓越性を語るしるし~

ブレゲ250周年は、特に装飾や技術、倫理性の面でメゾンが実践する卓越した行動を際立たせる機会にもなっています。これらは現在ブレゲの精密時計に刻まれるシール(極印)に体現されています。この認証印は、部品の品質、性能、倫理性という3つの柱から成り立っています。ブレゲ・シールは、完成した時計の頭頂やバックルに刻まれます。

美しく調和したデザイン

ブレゲ・シールは、あらゆる時計が上質に製造されていることを保証します。ここで問題にするのは仕上げについてですが、仕上げに用いられた方法やデザイン全体との一貫性にも及びます。仕上げは、極印に携わる委員会が監修する厳格な内部仕様書に基づいて実践されます。これにはメゾン・ブレゲで働く工芸職人の仕事に光を当てたいという意向があります。職人はメゾン特有の仕上げを手作業のみで行っているからです。この委員会はまた、ブレゲ・シールを発展させるミッションを担っています。したがって、これが刻印されたそれぞれの時計は、ブレゲの時計技術を最も素晴らしい形で提供するために考案され、開発され、製造されたことを保証するのです。

卓越した技術

ブレゲ・シールは次に性能のレベルも保証します。製造の各工程で完了、組み立て、品質管理が行われ、個別番号によって識別されたそれぞれの時計に関して、最終検査の際にそれを保証します。時計の性能とは、すべてに一貫して精度、耐磁性、モデル固有の防水性です。これとは別に、グランソヌリやミニッツリピーター、アラームなどでは音響も厳格な仕様の対象となります。

精密時計はそれぞれの種類に応じて日差のレベルが分類されます。「科学用ウォッチ」は日差±1秒、「民間用とスポーツウォッチ」は日差±2秒、「ドレスとジュエリーウォッチ」は日差-2秒から+6秒という具合です。

さらにブレゲは、より厳格な基準に基づいて部品の耐磁性を調べることで最終検査の要件を強化しています。基準値は、NIHS 90-10規格の曝露値の最低10倍と定められ、残留偏差は規格の定める値の最低3分の1以下となるよう設定されています。性能検査には、各モデル固有の防水性についても同様に課せられます。

投資の中心にある倫理性

最後にブレゲ・シールは、精密時計を構成する部品全体がオートオルロジュリーに関する最も高い基準に従い、スイスで入念に加工されたことを証明します。こうしてブレゲは、伝統的な時計のノウハウの向上に加え、その維持や価値の強調に努めるキープレーヤーの一員に加わるのです。

倫理的観点は、現行モデルおよび歴史的なモデルに対応するソリューションを開発できる専門スタッフを常時確保していることにも表れています。ブレゲは、自社の時計の生涯にわたる修理可能性を保証することを約束しています。時計精度の詳細なデータ、資材調達や製造データは、マニュファクチュールの非物質的な遺産の一部を成すだけでなく、ブレゲが個々の精密時計に施した入念な作業をさらに補完する保証にもなっています。

ブレゲ・シールはまた、活動全体の環境的側面をはじめ、社会的側面や経済的側面を考慮しています。マニュファクチュールのパートナーやサプライチェーンも、すべてがブレゲ・シールの要求水準のもとに運営されています。

 

ブレゲ ブティック銀座
Boutique.ngh-center@breguet.com
電話:03-6254-7211

ブレゲ ブティック伊勢丹新宿店
Boutique.Isetan-Shinjuku@breguet.com
電話:03-3352-1111 大代表

ブレゲ ブティック日本橋三越本店
Boutique.Mitsukoshi-Nihombashi@breguet.com
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ブレゲ ブティック阪急うめだ本店
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